開設73周年記念 熊本競輪「火の国杯争奪戦」GIII in 久留米

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「日本一」古性優作本命

今回のポスターは書道家、武田双雲氏の書で「待望」。7年前の熊本地震で壊滅した熊本競輪場が来年度には400バンクに生まれ変わりオープンの予定。ファンの想いを込めての力強い文字。今年も久留米市のご厚意で久留米400バンクでの代替開催に豪華メンバーが集結。この中から決勝に進出しそうな選手を9名選ぶのは至難の業ですが、実績に実力そして近況成績を参考に抜粋。

北日本からは、昨年の競輪祭VでS・Sの仲間入りを果たした新山響平(青森)、3月の別府ウィナーズカップからの活躍は見事で、それも9割方が先行の凄まじさ。連携するのは静岡のサイクルスポーツセンターを拠点に一緒に切磋琢磨してるS・Sも3年目に成る守澤太志(秋田)、平塚ダービーの落車で頸椎骨折の重傷を負ったのに再起後も落車続きだけど、そこは輪界屈指のファイターなので当然仕上げての登場。

南関は昨年の覇者、郡司浩平(神奈川)は現在の処、立川GPを決めてないので、次の弥彦寬仁親王牌に照準を絞って居り、弾みを付けるには絶好の4日間。

近畿からは昨年の2冠(全日本選抜・高松宮記念杯)でS・Sも3年目に突入した古性優作(大阪)、今年も全日本選抜・高松宮記念杯連続Vで立川GPを決めただけでなく、オールスター準Vに福井・前橋記念の優勝で今年の賞金は1億7千万円稼ぎ独走中、久留米で開催される熊本記念は優勝もあり、バンクに対する不安はゼロ。古性のパートナーとして抜擢したのは、何でもこなすが最大の長所はここ一番の勝負強さに定評がある山田久徳(京都)。

粒が揃ってる瀬戸内からはS・Sも5年目に成る究極のオールラウンダー松浦悠士(広島)、今年は昨年末に体調崩した事もありスタートダッシュに失敗したが、立て直したのが3月別府ウィナーズカップの優勝、これをキッカケに記念をそつなくまとめ、岸和田高松宮記念杯の決勝4着に、7月函館サマーナイトの優勝で賞金は立川GP当確の9千万円弱、オールスターの落車で鎖骨・肩胛骨々折の重傷で手術を敢行、9月はリハビリに当てた事で今回が復帰戦に成ると思われるが、欠場はしないと決めてかかり、走れば久留米は得意にしてるので、次の寛仁親王牌を考えての出場。

地元九州は、2年前の優勝は鮮烈な記憶の熊本輪界のプリンス、嘉永泰斗が堂々の主役、次の弥彦寛仁親王牌か11月小倉競輪祭を獲り、初GP出場しか狙って居らず、自力主体にメンバー・展開次第では捌きに追い込みを応用。嘉永が記念初Vを決めた熊本記念の立役者は北津留翼(福岡)、久留米は昨年の記念で九州の若手をまとめて優勝、今年は1月小倉の誘導早期追い抜きで4ヶ月近く休まされたが復帰後は順調、当然決勝に名を連ねる強豪。

そしてもう一人、敢えて選んだのは熊本記念が久留米で開催される様に成り3回の優勝は光ってる熊本輪界の精神的支柱、中川誠一郎、昨年9月の名古屋共同杯の落車が尾を引き、今年はどん底を経験、点数は102点迄落したが、熊本記念だけはで練習した成果が7・8月の頑張りで、110点近く迄戻したのは素材が成せる業、今回は熊本の後輩が多いのでメンバーに恵まれる事は必定。

一応9人選出しましたが、ハイパワーの坂井洋(栃木)。安定してる小松崎大地(福島)。堅実、和田圭(宮城)。捲り兼備の和田真久留(神奈川)。復調、山田英明(佐賀)。自力・自在の伊藤颯馬(沖縄)。昨年記念優出の松岡辰泰(熊本)。スピードスター太田竜馬(徳島)迄、紙一重。

そこで前出の9人が決勝に乗ったと想定しての展開予想。先手握るのは抜群のバック数を誇る新山響平、6月の久留米記念でも脇本雄太を相手に逃げて居り、復活を期す練習仲間の守澤太志を連れてやってる事は2周先行。何をやってもそつが無い古性優作は8・9番手に成らないので、僚友、山田久徳を従えての中団捲りで世間の一番人気に応えるのでは。自信しかない郡司浩平は単騎で、松浦悠士も単騎戦。結束する九州は、男らしい北津留翼を先頭に嘉永泰斗・中川誠一郎で並ぶ事に。そこでの本命は現日本一の古性で揺るがないのでは。(コンドル出版 武田一康)

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